今回のミッション
今回のお話は他の車屋さんに、ウォーターポンプの出張修理に行った時の話です。(出張修理なので車の写真はありません。)
ウォーターポンプとは、エンジンの冷却水を循環させるためのポンプです。だから、これが壊れていると、エンジンがうまく冷却できずにオーバーヒートしてしまいます。エンジンをかけるときには、ウォーターポンプを必ず修理しておかなければなりません。
ミッション完了のはずが…
他の車屋さんでは手に負えないような修理なので、当然一筋縄ではいかない大変な作業になり、ほとんど1日がかりの修理でした。いろいろあったものの、無事ウォーターポンプの修理を終えてめでたしめでたし、となるはずだったのですが、そうは問屋が卸さなかったのです。
ウォーターポンプの修理をしたら、冷却水を循環させるためにエンジンをかけます。エンジンの不調が発覚したのはその時です。(まあ、今までエンジンをかけられなかったので、不調が分からなかったのも当然ですが。)
エンジンから「ガタゴト」と音と振動がします。うちから持って行った診断機を使って原因を調べたところ、3番のインジェクタの補正値が基準外になっていました。
インジェクタを修理
この不調を修理するのに、基本的にはインジェクタの交換が必要です。しかし、インジェクタ自体が高価なので、インジェクタを交換するとかなりの費用が掛かります。しかも、1本が駄目ということは他のインジェクタも寿命間近ということなので、交換は全部になります。だからインジェクタを交換すると、全部で約30万円かかります。
そこで、まずはインジェクタを交換しないで何とかならないかを試すことになります。
例えば、オートクラフトでもやっている、IRSのインジェクタ再生洗浄サービスです。これは非常に効果的なのですが、大掛かりになるので、車を預からなければなりません。
そこで今回採った方法は、WAKO’SのDIESEL-1です。
これは燃料に混ぜるだけというお手軽な物です。もちろん、エンジンの状態に合わせて燃料とディーゼル1の混合比を変えなければなりません。簡単になったとは言え技術は要ります。
適切な量を燃料によく混ぜて、エンジンをかけて待つこと10分。DIESEL-1が素晴らしい効果を発揮して、インジェクタの補正値が基準の範囲内に戻り、エンジンの不調も治りました。新たな車屋の神の誕生です!!
今までオートクラフトでは、箱根駅伝の山の神ならぬ、車屋の神としてWAKO'Sの「ラスペネ」を重宝してきました。
このラスペネは、多目的浸透防錆潤滑剤です。(こうラスペネに書いてあります。長いですよね。)簡単に言うと、ラスペネは錆びたねじを緩めるのに使う潤滑剤です。そう聞くと大したことないように感じますが、ラスペネの効果は絶大です。がっちりと錆で固まったようなボルトやナットでも、ラスペネをかけて時間をおいてからチャレンジすると、大抵外すことができます。しかも、防錆効果までついていて、錆落としにまで使うことができる。まさに車整備の強い味方です。
それと同じくらい今回のDIESEL-1は劇的な効果を発揮しました。WAKO’Sさんありがとう!
※DIESEL-1は強力な薬剤なので、整備士の資格が無い人は取り扱わないようにとの注意書きがあります。